自分とはGAPのある部下との関わり方
若いメンバーとの共有の話題が
ひとつもなくて、会話に困っている。
管理職向け部下育成研修では
どの企業でもそのような声が
上長の皆さんから上がってきます。
共感ポイントがないと、会話が
続かない・・・
これって本当でしょうか。
さて、今や管理職の仕事は、
目の前の仕事や部下の「管理」では
なくなっています。
今の仕事をこなすのではなく、
未来の課題をみつけ、それを早々に
解決するために今から着手していくこと、
そして、未来の課題を解決する人を
育てること、です。
だから部下管理ではなく、「部下育成」
なんです。
さて、話は戻りますが、共通の話題を
みつけようとすると、ドツボにはまります。
なぜなら、世代と年齢が違えば、
趣味嗜好、面白いと思うこと、悩みは
違うから。
あの人とはシンパシーを感じる!
ってありますが、残念ながら
シンパシーは感じづらいもの。
そこで必要なことは、エンパシー力。
その中でも、最も大事なEQスキルとして、
コグニティブエンパシーがあります。
これは、
相手の視点に立って状況を理解する
相手の前提・価値観・経験を推測する
という行動が核になります。
つまり、あなたの気持ちがわかる、のではなく、
あんたのそう考える理由が理解できる、
という姿勢です。
ですから、会話の共通ポイントを探すのではなく、
相手を理解しようと、「思考」を使って
気持ちとそう考える背景などを
探っていくのです。
私はキャリアカウンセラーとして、
様々な個人の方とお会いします。
その人と私は、時にシンパシーを感じることも
ありますが、ないことの方が多いです。
なぜなら、職業だって、生きてきた背景だって
好きな仕事だって…言い出したらキリがないくらい
違うから。
そこで私だけでなく、カウンセラーが
勉強するのが、この、コグニティブエンバシー。
どうやって自分とは違う相手を理解するのか。
カウンセラーは、カウンセリング中、
何をしているか、というと、
思考と気持ちを働かせた想像です。
その人の置かれた立場、昔何があったのか、
どんな出来事に対して、どんな気持ちになるのか。
何を守ろうとしているのか。
観察しているだけではわからないので、
たくさん質問します。
理解するのが目的ですから、そこには
アドバイスも否定もありません。
このスキルは部下育成において重要です。
カウンセラーまで、マニアックにはいかなくても。
もちろん、管理職だけでなく、部下だって
上司を理解するために必要です。
そして、仕事以外でも、相手を理解するために必要です。
さて、チームでは成果を出す必要があります。
相手理解だけでは、成果にはつながりませんよね。
大事なのは、管理職は相手の話を
引き出すだけ引き出して、理解する、では
足りません。
それでは単なる傍観者となってしまいます。
傍観者になりやすい人は、
常に本音を言わない、自分の気持ちを言わない人
です。
穏やかで、部下の話を熱心に聞くし、
否定しないし、とてもいい上司なんだけど、
本音がわからないんだよなあ・・・。
本音がわからないのは、不安なのです。
そう、最初はよいのですが、だんだん
時が経つにつれ、部下は違和感を感じて
本音を言わなくなってきます。
協業するために、自分のことも理解してもらえるよう、
自己開示も必要なのです。
まとめると、管理職は
・自分とは違う相手と共通点を探るのではなく、
相手を理解するための会話をする
・管理職が何を考えているのか、大事にしているのか、
など、自分を主語として自分語りをする
きれいごと発言だけでなく、本音で語ること
このバランスを意識することで、
お互いの心理的安全性が確保されて、
よいチームになれます。